九州大学教職員組合(Union Q)
Kyushu University Labor Union
九州大学教職員組合は九州大学で働く教職員で運営しています。九州大学法人とともに教育・研究・医療の健全な発展を目指しています。
仲間の働きかたはどうか、何に困っていて、何を感じているのか、お互いを見守り、日常的に声をかけあう職場をつくりましょう。
一般公開
2020総長選考への声明
私たちが望む九州大学総長とは(声明)
2020年6月17日
九州大学教職員組合中央執行委員会
現在、九州大学総長選考会議による総長選考のプロセスが進行しており、この10月には新しい総長が誕生する。総長は、教職員の意向を尊重した民主的な方法で選出されるべきである。
九州大学教職員組合は、望ましい総長についての議論や意見交換が活発に行われ、九州大学がかかえる諸課題に全教職員・学生とともに取り組む資質と見識を有する総長が選考されることを期待し、九州大学の望ましい総長として以下の提案を行う。
(1)国や社会に対して言うべきことを言う総長
大学の使命である教育・研究活動は、本来、行政や時の権力から自立して自由な雰囲気で行われてこそ、その力を発揮する。それゆえ、真理探求としての学問の自由を保障する普遍的な特権として大学の自治が社会から付与されている。このような大学の特質を考えた場合、問題によっては、政府に対して率直に反対の意見表明ができるほどの見識を持った総長が望ましいと考える。
【例えば】“国が支出する高等教育費は、先進主要国並みにすべきだ”、と国に主張できる総長
(2)学内合意を踏まえたリーダーシップの発揮できる総長
組織運営のある局面においてはトップダウン的なリーダーシップが求められるが、可能な限りボトムアップの手法を取り入れ、全ての教職員・学生や各部局との合意形成にもとづいた決断ができる総長が望ましいと考える。
【例えば】申請プロジェクトの獲得のみに左右される大学運営ではなく、大学として具体的で明確な中・長期計画をもち、それに即した運営をする総長
(3)透明性と責任のある大学運営をする総長
大学運営において、全学的な支持を得ると同時に、社会からの支持を得るためには、社会的な説明責任を果たす開かれた大学となることが必要である。そのためには、透明性のある大学運営を貫く総長が望ましいと考える。
【例えば】予算・決算、総長裁量経費の使途、部局への配分方法などを分かりやすく説明する総長
【例えば】厳しい財政事情にあっても、各部局で必要な基盤的教育・研究経費を保障する総長
(4)働きがいのある職場作りをする総長
九州大学の運営には教職員の理解、努力、協力が不可欠である。そのためには、常勤・非常勤を問わず、全ての教職員が職務に専念できる働きがいのある職場作りを遂行できる総長が望ましいと考える。
【例えば】本学で働く教職員の生活に目を向け、賃金・労働条件の改善に積極的に取り組む総長
【例えば】短期的な結果を追い求める成果主義給与体系を導入することではなく、大学の教育研究を勘案した給与体系・職場環境を実現することができる総長
【例えば】職員の適材・適所を遂行し、その努力が十分に報われるような人事制度の設計と実行をする総長
【例えば】男女共同参画の推進、ハラスメントや差別がない職場環境を作る総長
(5)関連する労働法に基づき、教職員組合との誠実な交渉を通して、労働条件の改善に取り組む総長
平成15年に国立大学行政法人九州大学のもとで私たち教職員は労働基準法や労働組合法の下におかれた。教育・研究条件も含めて、私たちの労働・雇用条件は、全て、使用者側と労働者側の誠実な交渉の中で決定されることとなった。そのような意味を十分に理解して対応できる総長が望ましい。
【例えば】賃金などの重要な労働条件の変更に関しては、単に人事院勧告に準拠するのではなく、本学で働く教職員の意欲を喚起する独自の視点で対応することが出来る総長
【例えば】労働条件全般について、組合との信頼関係を前提に、組合との十分な交渉と組合の意見を踏まえた上で学内委員会等にて協議する総長
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